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中原明彦 ナカ通 > 「Hey! Darocock -Uibon Remix」について
2020年8月13日(木)

「Hey! Darocock -Uibon Remix」について



この間、リモート呑み会で久しぶりに古くからの友人と長話しました。と、サラッと得意げに書き始めていますが、世の中がこんなふうになってしまって早半年、なにしろめんどくさがりで出足の遅い僕にとってはじめてのリモート呑み会でした。リモートとはいえ、話すことの大概は何ら変わりのないいつも通りのばかばかしさでしたが、それはまた、この半年ぶんのねぎらいにはこれ以上ないふさわしさでもありました。

画面越しにそこそこ弾むうち、夜も深くなってきたころ、どちらからともなく昨年亡くなった共通の友人の話になりました。昔の話と、まだ一年も満たない最近の話と。

そういえば前回友人と呑んだのは、その急逝したもうひとりの友人を送った火葬場を出たあとでした。とてもじゃないけれどそのまま「じゃあまた」と言う気分になれなかった僕は、遠くから駆けつけたその友人を引き留め、駅前のイタリアンレストランで安いワインを延々と付き合わせてしまったのでした。

リモート飲み会特有の、自宅ならではの気楽さも手伝ってか、その時のイタリアンレストランにも増して随分とグラスが進んでいた友人が「変な話だけど、あのときの駅前で呑んだあれ、ちょっとここ最近なかったくらいたのしかったというか、よかったんだよな」とかしみじみ言いだしたもんだから、僕も同じく酔いに任せて、とてもたのしかったけれど、実はそのあと家路への電車の中で、どうかしてるくらいの嗚咽を漏らして泣いたことを、おめおめと白状してしまいました。

そのあとすぐに、まとまるわけもない思いをそれでも歌にして、レコーディングまでしたことを話したところ、その友人にはめずらしく聴いてみたいと言ってくれたので、すぐにデータで送る約束をして、はじめてのリモート呑み会は結果やはり少々呑まれ気味に終わりました。

そのままの気分で作業場に行った、のがきっとよくなかった。すでにあるミックスデータではなく、何気なくその曲の編集データを開いてみた、のがよくなかった。何度か曲を確認するうち、案の定、待てよ、試しにちょこっとここいじってみたらどうだろう、試しにここもちょこっと、などと手を加えはじめてしまい、挙げ句、翌朝イチからミックスしなおしていました。

そうして仕上がったのが今回の「Hey! Darocock -Uibon Remix」です。原曲は2020年2月8日に行われたロクセンチとたまご☆ピリによるイベントにて販売しました「Wonderful3」というたまご☆ピリの新譜に収録したものです。たまご☆ピリの説明をし始めるとまた話が長くなりそうなので割愛しますが、Guitar,Chorus 田村タツジ、Piano,Programming 山田貴子の2人とも故人をよく知る仲間で、ことこの楽曲に対しては特に、いち友人としてそれぞれ思いを胸に参加してくれたように感じています。タイミング的に元々は新譜に収録する予定のなかったこの楽曲のレコーディング時も、今回のリミックスの公開も即快諾してくれました。感謝。

今回新たに加えた音はありません。よって「Wonderful3」やラジオなどですでに楽曲をお聴きいただいている方々にとってRemixと呼べるほどの新鮮味は感じられないかもと思いますが、全てのトラックの編集を1から行った別ミックスで、その点において別作品であることからRemixと表記しました。

ミックスの仕上がった翌日、なんと送ったこの楽曲を友人が聴いていたとこに、亡くなった友人のご家族からお手紙と美味しそうな梨が届いたそうです。遅く起きた僕もあわててポストを確認しました。

はじめてのお盆のことは、新盆と言ったり初盆と言ったり、初盆でも「はつぼん」と読んだり「ういぼん」と読んだり、そのほか、地域によって言い方はそれぞれのようです。お礼の電話をした際に「ういぼん」と電話先で仰ってらしたのを聞いて、あわてて当初の-Hatsubon Remix-から名前を変更しました。

長い旅に出てる友人がお盆ついでに梨を持って家にもちらっと立ち寄ってくれたかのような気がして、とてもうれしかったです。

旅行や帰省が出来ない方もいる、まるで様変わりしてしまったような2020年の夏ですが、それでもどうかすこやかに、よいお盆を。

2020年8月13日 中原明彦

追記:久々過ぎて言葉足らずで申し訳ないです。16日のロクラジでもちょこっとお話できたらと思ってます。